夕刻時のライトアップされた姿がなんとも印象的なI邸。黒の焼杉と白の塗り壁、そして建物まわりを彩る木々とのコントラストが実に美しい。「これから変化していく庭の景色が楽しみです」とIさんご家族。多彩な植栽たちは季節が巡る度にいろんな表情を魅せてくれることだろう。
一歩玄関へと入ると、一瞬にして木の香りに包まれ、まるで森の中にいるような心地良さだ。天井も床も家具にも天然木を贅沢に使い、その香りや風合いは安らぎそのもの。そしてダイニングルームへと進むと、高天井と大きな窓が開放的な大空間が広がる。「家族6人がゆっくり過ごせる空間にしたかったんです」と奥様。その隣には8帖の広さを誇る和室リビングが。ダイニングでは家族揃ってのだんらん、リビングではのんびり寛げる憩いの時間と、家族で育む豊かなひとときがそこにある。
I邸はキッチンを中心にダイニングやリビング、中2階の子ども部屋へとゆるやかにつながる間取りが特徴。キッチンで過ごす時間が長くなりがちなお母さんにとっては、まだ幼い子どもたちをキッチンから見守れるメリットが。庭で遊ぶ様子も見えるから、常に家族の気配を感じられる安心感がある。
また、家族が多いことならではの工夫がたくさんあるのもI邸の特徴。キッチンサイドには壁一面にマグネットボードを設置し、学校や保育園のプリントや子どもたちの絵を貼ってひと目で確認できる家族共有スペースにした。玄関横には上着やカバン類を仕舞える収納棚を造り付け。お出かけの際にはさっと身にまとい、帰宅時はスムーズに片づけられて便利。洗濯機置きと洗濯物干し場、クローゼットの位置が隣接しているから、洗濯から片づけまでの動線もスムーズ。子ども部屋には個別ではなく共有の勉強机を造作し、成長に合わせて効率よく使い回す。家族のライフスタイルに合った設計だ。
【だんらんホーム(イシタケ)/鹿児島】