シンプルな形状にカラフルな色彩を大胆に取り入れたおしゃれな外観のH邸は、室内の楽しいカラーコーディネートも印象的な住まい。実は、ご主人と「住まいの前屋敷」の建築士が学生時代の友人という縁で始まった家づくりだが、奥様は本誌で読んだ同社の室内デザインにも魅力を感じていたそう。理想の家づくりを思い描くとき、間取りや快適性能とともに重要になってくるデザイン。特に、全体の印象を左右する「色」の選び方は慎重に進めたいところだが、施主側に委ねられることが多く、悩みどころでもある。
H邸では、プランニングの際に同社建築士から階段ステップをカラフルにする提案を受け、Hさんご夫婦にバルコニーを同じ色にするアイデアが浮かんだという。そんなご夫婦と同社建築士がコーディネートしたH邸は、白と木目をベースにしたナチュラルな雰囲気にアクセントカラーをセンス良く配置して、スタイリッシュな空間デザインに成功している。
仕事の関係で調理が得意なご主人、友人ファミリーを呼んでの食事会も多いそう。そんなご主人の意向でレイアウトされたキッチンは、使いやすさがコンパクトにまとめられたオープンタイプ。オープンキッチンでは、一番のメリットである開放感を十分に活かせる収納が必要となってくるが、H邸では食器は大きな一枚のスライドドアで開閉できる食器棚に、細かい調理器具などはカウンター下の引き出しに仕切ってすっきりと収納している。
当初2階リビングも検討していたというご夫婦だが、生活動線をシンプルにした方が暮らしやすいと考え、玄関から直接アプローチできるLDKに。玄関横には自転車やアウトドア用品もラクラク置ける土間風の収納スペースを用意した。ここは外出用の小物や買い物をしてきた品々を置くパントリーとしても役立っている。これならリビングやダイニングに収納棚を置く必要がなく、常に片付いた印象を保つことができるというわけだ。
「FPの家」だからできるラク家事スタイル
キッチンはご主人担当だったが、バスルームから脱衣室、洗面室の配置は奥様のリクエストを反映させ、洗面室に洗濯物を干せるスペースを確保した。梅雨時期の長雨だけでなく降灰などの影響もある鹿児島では、洗濯物を部屋干しすることも多くなりがち。洗面室を家事室として活用すれば、洗濯物を抱えて移動する必要もなく、「洗う→干す→収納する」といった作業が一箇所で完結する。そのため、洗面室には収納棚と作業用のカウンターも設置した。
バスルームに隣接している洗面室だが、「FPの家」でC値が0.1台の性能の良さで24時間換気が良く効き湿気はほとんど気にならない。また、湿気や汚れた空気を排出して新鮮な空気を取り入れるだけでなく、結露も抑えられるからカビ・ダニの発生が少なく、室内のすみずみまで常に快適で衛生的。赤ちゃんと暮らすHさんご家族にとって、「FPの家」の性能も最大のポイントといえそうだ。
【住まいの前屋敷/鹿児島】