ともに木材を扱う仕事に就いているNさんご夫妻。木がいつも間近にあると、プライベートは違った環境で…とは思わなかったのだろうか?と言うのも、『尾堂産業』が手がける「木楽な家」は、天然木と漆喰をはじめとする自然素材で造る空間が持ち味。しかも、ほどんどが梁や柱を表に出す昔ながらの真壁工法だ。床も天井も木が使われ、まるで森林浴をしているような感覚になる。ストレートに尋ねると、「やっぱり木の質感が落ち着くので」と、笑顔で即答。
実はハウスメーカーなども一通り見たのだそう。それぞれに良さはあったものの、自分たちにはやはり木の家がしっくりくることを再確認する。以前からチェックしていた『尾堂産業』のモデルハウスへ出向き、厳選された素材が生み出すやわらかな雰囲気や清々しい空気を体感。「私たちの希望でもあった漆喰壁や真壁の風情も理想が具現化されているようで、まさにコレでした。一目で気に入り、家づくりを決意しました」。
平屋造りだが、吹き抜け天井や全開口サッシで広がりのあるLDKを実現。リビングにいると、ここが住宅地とは思えないほどの明るさと開放感を味わえる。もちろんプライバシーもきちんと確保。だからリビングだけでなく、ウッドデッキもロフトも絶好のくつろぎスペースに変わった。気分やシチュエーションに合わせ、思い思いの場所で時間を過ごすことも可能になった。「でも不思議と一体感があるんですよ」。どこにいても互いの気配を感じられるのは、心の安らぎにもつながりそうだ。
間取りで重視したのは、動きやすさ。最大のポイントは、手前の玄関ホールから奥のキッチンまでが大きく回遊できる動線になっていること。さらに、主寝室と洗面・脱衣室の間にウォークスルーのクローゼットを設けて洗濯動線を短くしたり、造作の強みを活かして両サイドへ抜けられるアイランド風キッチンに仕上げたり。生活、家事の効率化をかなえてくれる、それらの小さな回遊動線の存在も注目したい。
【尾堂産業/鹿児島】