「生活感を感じさせない空間づくりを心がけました」と語るご夫婦が暮らすK邸は、モノトーンで統一されたコーディネートと立体的な空間の重なりが印象的な住まい。使いやすいオープンキッチン、開放的な吹き抜けのあるリビング、スケルトンのリビング階段など、まるでモデルハウスのように洗練された室内は、お二人の思い描いていたイメージを元にプランニングされたそう。
当初のプランではバスルームが1階に配置されていたのだが、2階に変更。LDKを広くすることができ、ゆったりくつろげるスペースになった。また、生活スペースを2階に集めたことで、1階は常にスッキリとした状態をキープできるという。「帰宅したら、まず2階へ上がるというスタイルなのでリビングが散らかることはありません」と奥様。バスルームと寝室が同じフロアにあり、脱衣室兼サンルームからバルコニーへつながるため、思いのほか洗濯動線の流れもスムーズ。
大きな吹き抜けやスケルトン階段など、つながりのある空間づかいで開放感を演出しているK邸だが、広いLDKを仕切ることなく空間にメリハリをつけるアイデアも見逃せない。例えば、階段下の床を下げてピアノを置くスペースを作ったり、キッチン回りにカウンターを造作することでスタディスペースやワークスペースを確保。ゲストのための洗面スペースもリビングの一角を利用して設置した。キッチン横のパントリーが1階で唯一仕切られた空間。ここがスタイリッシュな暮らしを叶えてくれる「隠す収納」のためのスペースだ。
吹き抜けに浮かぶ渡り廊下で左右に分けられた2階には、寝室などの個室が用意されている。バスルーム横のパウダールームも広々と使えるワイドタイプの洗面カウンターを採用し、「自分の部屋のようにくつろいでいます」と奥様。現在、ご主人の趣味の部屋となっている小部屋は、そろそろ新しい家族のための部屋になりそうだ。
【七呂建設/鹿児島】