明るく淡い色合いが優しい印象を与える南欧風の佇まい。立派なガレージも目を引くI邸は、中も明るく、そして温かみのある雰囲気が印象的だ。暮らしの中心となるLDKは、高天井の開放的な空間。南西に設けた窓から陽光が贅沢に注ぎ、それをクリーム色の壁が反射させて、全体が優しい明るさに満ちている。床にふんだんに使われた木の温もりにも、ホッと安らげる住まいだ。
テレビで放映されているヤマサハウスの「絆の家」を見て、かねてから同社の家が気になっていたというIさんご夫妻。最初にモデルハウスを見に行った時は、まだ家づくりを真剣には考えていなかったそう。その後いくつか同社のモデルハウスを見るなかで気持ちに変化が現れたのは、星ヶ峯のモデルハウスを見学した時だった。「ロフトのある造りがとても気に入って、こんな家が欲しいなと」。担当営業マンの真摯な対応にも惹かれ、「あなたがずっと辞めずに我が家を担当してくれるなら建てます」と約束。宿泊体験で快適な住み心地も実感し、Iさんファミリーの家づくりは現実的に動き出すこととなった。
「とにかく暮らす自分たちが過ごしやすくて、落ち着ける家に」それがIさんご夫妻のいちばんの希望だった。そのこだわりを感じられるものの一つが、ダイニングとして造作された小上がりの畳スペースだ。リビングよりも一段高く、中央は掘りごたつになっており、畳の上で寛ぎながら食事が楽しめる。段差は椅子代わりにもなり、引き出しを設けているので収納としても活躍。筆記用具など日常でよく使うものを出し入れするのに重宝しているそう。また、星ヶ峯のモデルハウスで気に入ったロフトも自邸に取り入れた。リビングから梯子を渡して上がれば、ギターや大量のCDなどが整然と並ぶ空間が広がる。お気に入りのものに囲まれて趣味の音楽を満喫できる、ご主人の隠れ家的スペースだ。
一方、奥様が希望したのは対面キッチン。以前の住まいでは家族に背中を向けて食事の支度をしていたのが、今ではリビングや和室で過ごす子どもたちを見守りながらこなせるので安心。身長に合わせた高さや、昇降型の収納・アイラックを備えた吊戸棚など、使い勝手のいい仕様も気に入っている。
温もりに満ちた心地良さのなかに、趣味を楽しみ、家族の絆を育む工夫も盛り込まれたI邸。中庭があるため、暗くなりがちな平屋の中心部分にも外の明るさが程よく届く。収納は確保しすぎず必要最小限だが、各スペースで使いやすい場所に設けられ、効率よく生かせるのもポイントだ。玄関の丸窓やステンドグラス、花模様が優しい印象を与える和室の戸襖など、住まいを彩るデザインもさりげなく目を引く。
建築中は近くに部屋を借りていたため、ほとんど毎日仕事帰りに立ち寄って、完成を楽しみに見守っていたというご主人。「大工さんにも本当によくしてもらえた」と振り返る。棟上げの日に二人目のお子さんが生まれ、新しい家で家族4人の新しい生活を迎えられたのもいい想い出だ。新居に暮らし始めて1年。夏の暑さや冬の寒さもエアコン1台動かせば凌ぐことができ、省エネ性も実感。広々とした庭もあり、伸びやかな暮らしを想像させるI邸だった。
【ヤマサハウス/鹿児島】