さらに特筆したいのは、充実した収納力。キッチン横には床下収納、2階の階段上には4畳ほどの天井収納庫まで完備。物で溢れてしまいがちなリビングやキッチン回りはもちろん、室内や廊下がすっきりしているのは、適量適所で考えて作られた収納づくりだからこそ。さらに、高さや奥行きに配慮した造り付けの棚も、一役かっている。
キッチンは、反省を生かして対面キッチンに。「以前はアイランドキッチンで見晴らしはよかったのですが、キッチンが丸見えで、来客時は落ち着かなくて。今では、緊張することなくお客さんを呼べます。さらに、主人も料理をするので、キッチンは少し高めに設定しました。幅も広くとり、家族がすれ違ってもぶつかることなくスムーズです。子どもも積極的にお手伝いしてくれるので、家事が楽しくなります」と、2度目の家づくりだからこそ出来た納得の住まいは、日々の暮らしをより楽しむ設計がいっぱい。毎日の作業にも気持ちにゆとりが生まれ、今まで以上に快適な暮らしになっている。
子どもの誕生と成長を機に、2度目の建て替えを決意したSさんご夫婦。「実は、リフォームを入れると今回で3回目なんです。もう、失敗は出来ないという強い気持ちで、自分たちの要望をはっきり伝えました」と奥様。孫が来ても安心=将来を見据えた住まいをテーマに、反省を生かしたオリジナリティ溢れる住まいが完成した。
まずはリビング。4人の子どもが集っても楽しく快適に過ごせるようにと広く取り、さらにリビングとダイニングをセパレート。キッチンから広がるダイニングは子どもたちが賑やかに過ごす〈動〉スペース、リビングはワインを片手に大人の時間をゆっくり過ごす〈静〉スペース。しかし、しっかり壁で割るのではなく、アール壁でさりげなく分けることで、家族の気配を感じながらそれぞれの時間を過ごすことができる。「リビングには自然に家族が集まります。いつの間にかカラオケ大会が始まっています。家族で大いに騒いで笑って、寝静まった頃、2人で大人の世界を」と、リビングには終始、家族の笑顔が溢れている。
「輸入住宅に憧れていました」と、その思いを胸に奥様が訪れたのは、知人に紹介されたミューズ建築工房の事務所。一目惚れしたのはトイレの鏡。「アイアンの装飾がまさにイメージ通りで、これだと思いました」。即購入し、現在の住まいにも飾られているが、同社を決めた大きな理由は社長の人柄でもあった。「輸入住宅の業者を何件か回りましたが、どうもしっくりこなかった。デザインや雰囲気も気に入って気持ちよく進められたのはミューズさんだけでした。私のたくさんのわがままにも、全力で答えてくれて、提案してくれるデザインやアイテムも的確で、私好みを集めてくれました。主人もこだわりが強い人ですが、社長と長時間話し合いながら、色合いを決めていました。納得いくまで打ち合わせをして、テーブルとライトのバランスなどプロ視線のアドバイスも頂き、感謝しています」と、2度目にして成功した住まいに満足の様子。
【ミューズ建築工房/鹿児島】