耐震性や耐久性、気密性など、木造住宅より遥かに優れている鉄筋コンクリート住宅だが、『小永吉ホーム』が提案する「RC-Zの家」は、従来までのコンクリート建築よりもさらに進化した高性能住宅。今回紹介するI邸は、デザイン面でもグレードアップした「D-STYLE」の第一号。かつてないほどの存在感を放ち、機能性とデザイン性を兼ね備えた同社の集大成とも言うべき住まいが完成した。
全面コンクリート壁のスタイリッシュな外観で目を引くのは、発色の美しい木製の玄関ドア。さらに、ポーチには桜島の溶岩、土間には花棚石、床には樹齢1500年の材木など、厳選した素材を採用することで風格漂うワンランク上のエントランスに。そしてリビングに入ってまず目に飛び込んでくるのはダークカラーのセラミックキッチン。重厚感を与えつつも床から浮いているようなフロートスタイルだからバランスが絶妙。キッチンとしての役割はもとより、インテリアとしての機能も十二分に発揮されている。
I邸は、至る所に職人たちの熟練の技が光る。前述した玄関ドアに然り、現場打ちコンクリートのストリップ階段や肌触りなめらかな手すり、全面格子の建具など、既製品には出せない粋を感じさせる。特に、キッチン背面や和室、廊下の建具に施された加工はもはや芸術の域。端然と並ぶ格子と合わせるかのように直線が連なる節なしの床材とのコンビネーションも絶妙だ。「節なしだけを揃えてもらうのに苦労しました」とご主人。他にも、床の間に使った総赤の秋田杉や押し入れの桐、高級旅館などで使われている畳など、素材選びに余念がない。その甲斐あって見事なまでの空間デザインが叶えられている。
照明、空調、施錠の管理をタブレット一つで操作できる最新のシステムを搭載。家のどこにいても片手で自由自在に室内環境を操れるのだ。無駄を省き、快適かつセキュリティーも万全なI邸。家族みんなが暮らしやすい至れり尽くせりの住まいだ。
【小永吉ホーム(小永吉建設)/鹿児島】