平成21年7月、鹿児島市上塩屋電停近くの分かり易い場所に完成した『住まいの前屋敷』のモデルハウスは、京都の職住一体型の建築様式「町家造り」を連想させる『現代町家』と命名された、おしゃれな窓や玄関扉が印象的な利モダンの家である。何かのお店かしら…と見まがうような個性的で魅力あふれるアプローチを上がって玄関へ入ると、優しい木の香りとほっとする空気に包まれた。
取材日は、9月半ばの最高気温が33度もある残暑厳しい日。2階に取り付けられた2200Wのエアコンー台しか稼動させていないにも関わらず、家全体が快適な居住空間。温湿度計の目盛りは室温25度、湿度60%、不快指数70という最適のコンディションを示していた。さすが『住まいの前屋敷』の高性能住宅「FPの家」である。床、壁、天井に厚さ10センチのFPパネルを使用、窓はペアガラスの樹脂サッシを使用した完全FPの家だからだと聞かされ納得。すぐ近くを市電が走っているが、その雑音も全く気にならない。ということは中の音も外に漏れないということである。また、無結露50年保障というのもFP住宅だからこその自信と信用といえる。
『住まいの前屋敷』のモデルハウスー階のリビングには床暖房が設置してあり、床材は杉の浮づくり。木目を浮き立たせ、素足に優しい、まるで昔の小学校の校舎の床の様な懐かしい感覚を味わえる。2階はカラマツの床材を使用。さらに天井は節なしの松材と、すべてにこだわりの材料を使用して快適空間が作り上げられている。まさに木のぬくもりから得る心の安らぎ、侘び・寂びの世界に通じる繊細で奥深い美しさがある。
サイドボード、家具、建具類も別注オリジナルで、家の雰囲気にぴったりマッチ。自然素材を活かし、健康で快適に暮らせ、趣味を活かせる部屋のある家である。オーブンしてすぐに、このモデルハウスを大変気に入り、このまま譲って欲しいと希望された方もいたそうだ。
このモデルハウスは『住まいの前屋敷』の社長の奥様で、専務でもある前屋敷さんが、わざわざ今も残る京都の町家に見学に行き、実際に宿泊もして研究し、新しく提案する和モダンがコンセプトの家。「町家は日本全国どこにでもあった古き良き職住一体型の住居形式です。だから老若男女を間わず懐かしさを感じていただけるはずです。人が心地よさを感じる感覚、琴線に触れるもの、暮らしを豊かに育む住まいのあり方や役割、また、ここでしか感じることのできない魅力的な暮らしの家に住みたいという思いは、いつの時代も変わらないものだと思います。安らぎを感じさせる、落ち着いた和の空間のある家です。おばあちゃんの家に帰ってきた時のような、懐かしくて落ち着ける空間を、このモデルハウスで是非ご体感ください。我が社の潭身の自信作です」。
このモデルハウスは常時はオープンしていないが、『住まいの前屋敷』に電話をすれば、いつでも希望の日時に見学ができる。
【住まいの前屋敷/鹿児島】