職場の同僚の新築祝いに出向いた奥様。「無垢材をふんだんに使ったやさしい雰囲気の家だなと、一目で気に入りました」。それが松建の手がけた住宅だったのだ。ちょうど家づくりを考えていた頃で、まずは建てる場所からと動き始めていたNさんご夫妻。同社は地元で50年以上にわたり、建築・土木工事に携わってきた企業。土地についても同社ならではのネットワークを持っている。
「そこで最初は土地探しの相談をしたんです。保育園に通う子どもが同級生と一緒に進学できるように、同じ校区内で探してもらいました。限られた条件で親身になっていい土地を見つけてもらい、松建の強みと魅力を実感。そのまま家づくりまでお願いすることにしました」。Nさんがリクエストしたのは平屋造り。これは年齢を重ねてからの生活を考えたから。3か月ほど過ごした感想を尋ねると「動線がコンパクトでいいですね」と、使い勝手は上々のようだ。
全体的に白を基調とした配色で、ナチュラルで明るい雰囲気のN邸。特にリビングダイニングは構造を現し、木の質感を生かした温もりあふれる演出が印象に残る。庭に面した大きな窓から光が射し込み、吹き抜けの勾配天井と相まって開放感もたっぷり。「家にいる時間が多くなりました」とご主人。もともとハンドクラフトが趣味だった奥様は、新居でも腕前を発揮中。ディスプレイに使われている小物や雑貨にも奥様の感性が光っている。
間取りはリビングを中心にレイアウト。ダイニングに設けたご主人の書斎コーナーは、将来子どもたちの勉強スペースにもなる。こうして自然と家族が集まるよう、プランニングされている。キッチンの奥に洗濯干しを配置するといった家事動線の配慮もポイント。もうすぐ新しい家族が増える一家にとって、この使い勝手のよさは心強い味方になるはず。
【松建(しょうけん)/鹿児島】