Nさん一家は、ご夫妻と中学生の女の子、小学生の男の子2人、そして2歳の男の子の6人家族。切り立った差し掛け屋根の堂々とした外観が印象的なN邸は、6人家族がのびのび暮らせる空間をご主人が設計し、黒松製材建設に建築を依頼して叶えた住まいだ。
家族そろって食事を楽しむキッチンダイニングは、リビング代わりの和室もつながる広々空間。「居室はすべて南向きにしたかったんです」とご夫婦が言うように、日当たりの良い南側にダイニング、和室、主寝室といった家族の生活空間を、北側にパントリーや納戸などの収納部屋を配置した。しかし、取材中も元気よく玄関から出たり入ったりしながら遊ぶ小学生の2人にとって絶好の位置にある納戸は、いつのまにか2人の部屋になってしまったそう。「結局、寝室だったはずの部屋が物置になってしまいました」と笑うご主人。この寝室は今、ご主人の書斎としても使われている。
6人家族が暮らす家づくりでは、家族それぞれのプライベート空間をどう分けるか、6人のスムーズな生活動線をいかに描くかがポイントとなる。N邸では、2階に娘さん用の個室と弟たち共通の寝室が並んでおり、この2つの部屋をつなげれば18帖。子どもたちの成長に応じた模様替えもやりやすいシンプルな大空間を用意した。
キッチンは、大人数での料理のしやすさを考慮して壁付けキッチンを採用。この家を建てるまでに対面キッチンでの生活も経験したそうだが、「我が家の場合は壁付けの方が効率よく作業ができます」と奥様。広いキッチン内に作業台を置いているので、鍋の火加減を見ながらでも他の家事ができ、子どもたちも一緒に野菜を切ったり配膳を手伝ったりしやすいのだそう。その壁付けキッチンのシンクの正面に出窓を設けた。洗った食器やまな板を日光で乾かせるだけでなく、ウッドデッキで遊ぶ子どもたちとの会話もできる楽しいアイデアだ。
【黒松製材建設/鹿児島】