「よりそう家づくり」をコンセプトに掲げる白木建設が手がけた、鹿児島市吉野町のモデルハウス。住み手の声を丁寧に聞き、たくさんの思いをカタチにしてきた同社が、このモデルハウスで表現したのは〝つながり〟だ。
外観からは想像しづらいが、室内に入るとその〝つながり〟が明確になる。実は、建物の中心に中庭があり、そこを囲むように居住空間が配置されている。廊下や水回りを経由する回遊動線が完成し、生活・家事の流れがぐっとスムーズに。平屋造りは中央部分が暗くなりがちだが、中庭からの採光があるので、日中の明るさは住宅地に建つとは思えないほど。
ロの字形の間取りがもたらしてくれるのは、室内外のつながりと、動線による空間のつながり。その中で和室を独立させ、ゲストを案内しやすいレイアウトもかなえた。また、個室を離す配慮で、個々のプライバシーを確保。ほどよい距離感を保ちながら、伸び伸びとした都市生活を送れるプランとなっている。
【白木建設/鹿児島】
同モデルハウスは、「IoTを導入したスマートハウス」という面を持っていることも大きな特徴。玄関ドアの解錠は登録者のみが行えたり、インターホンや宅配ボックスをスマホで確認できたり。特に、ご夫婦がフルタイムで働くなど日中はお子さんだけになる状況がある場合は、防犯の観点からも頼れる性能ではないだろうか。
さらに、リビングにはスマートスピーカーが装備されている。照明器具や家電の操作を声でできるのはもちろん、アプリを使えば外出先からでも操作可能。カギの閉め忘れや電気の消し忘れなどを防げるメリットも。
一歩先を行く性能を搭載する一方で、無垢材をはじめ、自然素材をふんだんにあしらう同社らしい仕上げはそのまま。LDKでは、一枚ずつ手張りされたレッドシダーの天井が存在感を放っている。樹脂サッシは室内側を白、外側を木調にするなど、内外観に合わせて採用。こだわりの照明を含め、上質さを醸す居心地のいい空間を実現した。