松元IC近くに、あいハウジングの常設モデルハウスがオープンした。落ち着いた佇まいが印象的な、同社初のZEH対応住宅。ZEHとは、年間の一次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支をゼロにする住宅のことだ。政府は2020年までに、標準的な新築住宅をZEHで実現を推進。同モデルハウスでは、約5kwの太陽光発電パネルを搭載し、高気密・高断熱性能を備えた創エネ・省エネ仕様となっている。
ZEHの施工には確かな技術を問われることもあり、これから家づくりを考えている読者にとって、ZEH対応の可否が施工力を探る参考の一つにもなるのでは。同モデルハウスには、標準仕様のウレタンフォーム断熱、耐震性の高い耐力壁を採用。長期にわたって安心・安全・エコな暮らしを実現している。機能性壁材であるエコカラットを高いデザイン性で見せたり、折り上げ天井に間接照明を設けたり。空間の雰囲気づくりも注目すべきポイント。
1階にパブリックスペース、2階にプライベートスペースを配したベーシックな間取り。その中で工夫されているのが、シンプルかつ使い勝手の良い動線だ。くるりと回って動きやすいアイランドキッチンのすぐ隣に洗面・脱衣室をレイアウト。脱衣室に設けた勝手口は、洗濯やゴミ出しといった日常の作業をスムーズにしてくれる。
また、小上がり風の和室は子育てをいち段落した夫婦などに向けた提案のひとつ。子育て世代なら続き間で活用したいスペースだが、あえて個室にして個々の楽しみやゲストのもてなしの間に。ここでは間仕切りが格子戸になっているため、閉め切ってもゆるやかにLDKとつながっている状態。吹き抜けを介して1・2階が一体感をもたらしているのと同じように、別々の空間にいても、互いの気配を感じられる配慮がされている。現在だけでなく、この先変わっていくライフステージでの暮らしの想像をふくらますことができそう。
LDKは、吹き抜けと2つの掃き出し窓で開放感を高めた。無垢材のフローリングを含め、全体をブラウンベースにまとめたインテリアで安らぎを演出。間接照明を効果的に使い、上質な空間に仕上げている。毎日を心地よく過ごすには居心地の良さも重要。素材づかいやデザインに盛り込まれた同社の多彩な提案を体感できるのも、同モデルハウスならでは。もちろん、モノが多くなりがちなキッチン、洗面・脱衣室には作り付け収納を提案するなど、機能面の充実も見どころ。
各個室が配置された2階は、オープンなホールが階下との空間をつなぐ。バルコニーを使えば、回遊性を持つ動線になるのも特徴だ。このベランダは外観デザインのアクセントとしても一役買っている。ホールからはさらに3階へ続く階段がある。上っていくと、スカイバルコニーへと出ることができる。広い空とここからしか望めない風景を独り占め。立地によっては、癒やし度満点のスペースに。