交通の便が良く、商店街にも近い好立地に建つH邸。1階に店舗を構えた小屋裏部屋付きの2階建ては、大屋根の堂々たる佇まいが印象的だ。玄関を上がるとすぐに階段があり、上った先に広がるのは開放的なLDK。白を基調にした爽やかで明るい部屋には吹き抜けも設けられ、広々と寛げる家族の空間になっている。
「土地が狭いなかでも広々と暮らしたかった」というHさんご夫妻。そのために工夫されたのは、仕切り過ぎない一体感のある間取りと無駄のない空間使い。特に2階はLDKに畳スペース、そして子どもの勉強スペースまで一体となった広く多機能な空間。必然的に家族が集まり、一緒にいる時間も豊かに育んでいけそうだ。また、一見少なそうに見える収納が、隠れた場所にたっぷり設けられているのもポイント。床下や天井裏に広く確保されているほか、畳スペースの段差に納まる引き出しや、壁の厚みを生かした棚など、随所に使い勝手よく造作してある。
LDKからさらに階段を上ると、ご主人もお気に入りという小屋裏部屋。そこは「小屋裏」と侮るなかれの大空間で、天井は低いながらも面積があり、フローリングの風合いも味のある、子どもたちの素敵な秘密基地になっている。吹き抜け側の壁が格子状になっているため圧迫感がなく、階下とのコミュニケーションが取りやすいのもポイント。
全体的な造りだけでなく、白を基調にしつつ大胆な色使いを楽しんでいるのもH邸の特徴。特に子ども部屋は、男の子の部屋にはブルー、女の子の部屋にはピンクを取り入れインパクトのある空間に。女の子の部屋にはさらにハートのクロスやキラキラの照明を選ぶなど、遊び心がいっぱいだ。
暮らしやすさにも配慮され、1階に浴室を配した間取りは子どもたちが汚れて帰ってきてもすぐにシャワーを使えて便利。2階には物干しが3本設置され、自然素材のモイス&24時間換気付きのサンルームがあり、雨の日や降灰時もたっぷり干せて安心だ。
たくさんの希望を一つひとつ確実にかたちにしていったHさんご夫妻。それを支えたのは、現場スタッフとの綿密なコミュニケーションだ。例えば洗面カウンターの色一つとっても、現場で微妙な色合いを一緒に確かめる。施工中、現場スタッフが「もっとこうしたら」と気付けばそれを提案し、相談し合う。満足の家は、そんな施主と造り手との丁寧なやりとりによって生まれた。また、忘れてはならないのがFP工法で建てられた超高性能住宅であること。FP独自の断熱材・ウレタンパネルを用いた工法は、グラスウールの約2倍とされる断熱性能を持ち、壁内結露を生まないため性能劣化もほとんどないという優れもの。建物の強度を高める役割も果たすなど、冬温かく夏は涼しい快適な住環境と安心の耐久性、そして頼れる強さを併せ持つ。さらに窓には樹脂サッシ+複合ガラスを採用。優れた遮音性を発揮して、交通量の多い場所でも騒音の気にならない、快適環境を叶えている。
【住まいの前屋敷/鹿児島】