塗り壁と杉、サイディングのそれぞれの素材感が見事に調和したK邸。玄関を開けると、ふっと木の香りが広がる。吹き抜けのリビングにはたっぷりの光が差し込み、大きな掃き出し窓からは四季折々の風景を楽しめる。本格的に家づくりを考え始めた頃、タイミングよく理想の土地が見つかったKさん。木造りの家を叶えてくれるハウスメーカーや工務店を巡った末、出会ったのが旭住宅だ。「素材、技術力、提案力。設計の自由度もデザイン性も妥協したくない私たちにピッタリでした」。
自然素材でつくられた室内は、クラシック音楽を聴かせて熟成乾燥させた「音響熟成木材」を使用。保湿・保温・防菌作用があり、優しい色合いと柔らかな感触、森の中にいるような香りが五感に気持ちよく響く。経年変化を楽しめるのも嬉しい。手塗りで仕上げられた「幻の漆喰」は気になる匂いやほこりを吸着分解。調湿作用もあるため1年を通して家族が健康、快適に過ごせる。
1階をパブリックスペース、2階をプライベートスペースに分けたことで、Kさんご夫婦が求める「シンプルな暮らし」が実現したのだそう。リビングにはできるだけ物を置かず、生活感が出ないように配慮。一方、テレビや愛犬のケージなど必需品は2階に置き、収納や書斎など多目的に使えるロフト、小上がりの畳スペース、寝室を設けた。「急な来客にも慌てずに済むし、プライバシーも確保できるので満足しています」。
新居に住み始めて約1年。実感しているのは家事効率が良くなったことだという。キッチンと水回りはコンパクトにまとめられ、炊事と洗濯を同時進行。また、ランドリールーム内にファミリークローゼットもあるため、たたむ・しまうの流れがスムーズになった。キッチンは1階全体を見渡せる対面型で、子どもや愛犬の様子を見ながら会話も楽しみつつ作業できる。一切の無駄のない工夫された住まいで、家族の新しい物語が始まったようだ。
【旭住宅/鹿児島】