ご主人の実家は丸太を使ったログハウス。幼い頃から木の温もりのある住環境が当たり前だったこともあり、「我が家を建てるなら木の家」と強い思いがあったという。鹿屋で木の家と言えば、黒松製材建設。Nさん夫妻も、地元の評判や実例紹介の雑誌を見聞きして、何度も見学会へと出向いている。「いろいろな黒松製材建設さんの家を見て、気に入った部分を家づくりに反映。私たちが暮らしやすく、使いやすい間取りや収納にこだわりました」。
なかでも圧巻なのは、LDKの吹き抜け空間だ。天頂まで続く板張りの勾配天井に加え、存在感たっぷりの太鼓梁や枝を残した丸太柱で個性をプラス。これだけでも森の中にいるような迫力なのだが、さらに漆喰やスギ板を用いた内壁は柱や梁を現し、ご主人が思い描いた 『木の家』をより印象づける仕上げになった。一歩足を踏み入れると、思わず声を出して見上げずにはいられない。そんな魅力あふれる空間が広がっている。
LDKのデザインもN邸の大きな見どころ。加齢配慮などでフラットな床が支持される傾向にあるが、ここではダイニングを40センチほど高くしてスキップフロアにしている。目的は「空間にメリハリを付けること」。ダイニングテーブルは、椅子ではなくフロアに腰掛けて使うのもユニークだ。キッチンのワークトップからつながっているので、食事の準備や後片付けもラクに進められるそう。サニタリーなどのプライベートゾーンは、ダイニングのフロアの高さのままスムーズに移動できるのもポイント。
収納は、大きな容量を持つ土間収納やウォークインクローゼットなどにまとめて仕舞う。おかげで室内には凹凸が少なく、スッキリと見せる効果がある。平屋造りにも関わらず、LDKをこれだけ広く確保したのは、「子どもたちが成長しても、家族みんながこの空間で過ごせるように」との考えから。他の個室はあえて小さめにして、『家族がいつもいる場所』を明確にしたのだ。
【黒松製材建設/鹿児島】