住み慣れた住宅地を離れ、教員を退職後、商業地域で人生のセカンドライフをスタートさせたKさんご夫婦。きっかけは意外にも「場所があったから」と笑顔で答えるご主人。人の笑顔や語らいの場として楽しんでもらえる店を営む夢を実現させた。教え子の同級生に建築社を紹介してもらい、ご縁が繋がったそう。ハウスメーカーにはできない細かいところまで希望通りの仕上がりとなり満足そうな二人。
「何度も打ち合わせをして、間取りが上がってからもアドバイスをいただきました。どんどん内容が変化しましたが、予算に合うように丁寧に説明してもらいました」と奥様。前の家で使用していた家具を新しい家でも使えるようにサイズを測り、各部屋に配置するというこだわりぶり。無料のアプリをダウンロードしてCGを見ることで具体的な床や壁の色を確認できるのも同社自慢の嬉しいサービスだ。このCGで変化していく家の過程を後から見直すこともご夫婦の楽しみになっていた。
敷地に合わせたL字型の家は、自宅と店舗に分かれており、それぞれが全く趣の異なる外観になっている。自宅部分は深緑の玄関ドアが印象的なツートーンのオシャレな造りで、入り口のスロープと玄関の手すりが、訪れる人を優しく迎えてくれる。1階は二間続きの洋間で、将来のお母様との同居や息子家族の帰省に備えて、仕切りを使用することで2部屋に分けることも可能。玄関、廊下、階段は自動点灯で、利便性を配慮しトイレ内に洗面台を配置する工夫も。2階の住居部分は、廊下を極力なくすことで各部屋とのアクセスもコンパクトにまとめられ、短い動線で移動も楽々。リビングダイニングは天井を2・7mと少し高くし、梁を見せることで開放的な空間になっている。
落ち着いた木目調が懐かしさを感じさせる外観の店舗部分は、温もりのあるナチュラルテイストのカウンターで、まるで我が家に帰ったかのようなあたたかさ。ハイサイドライトの窓や換気のできる勝手口もあり、自宅部分とのアクセスも抜群。ここから始まるご夫婦の豊かな人生の第2ステージは、たくさんの人の笑顔の溢れる場所になりそうだ。
【建築社/鹿児島】