「この家に暮らして人生がガラリと変わりました」とは、ご主人の第一声。Oさん家族がこれまで住んでいた借家は昔ながらの造り。古さも手伝って、夏は暑くて冬は寒かったり、結露が多くてカビに悩んだりと、快適とは言えない住環境だったそう。なかでも奥様の気持ちを沈ませたのが、田の字型の間取りだ。キッチンと食事をするリビングが離れていたため、一人で調理して後片付けをする毎日。「家族がバラバラになっているような気がしたほどです」と当時を振り返る。加えてご主人は、化学物質や臭い、音にも敏感な体質。家族が心身ともに健やかな生活を送るには、ハウスビルダーの選定がカギになる。
そこで白羽の矢が立った松建は、無垢材×漆喰で造る家を提案している工務店。さらにO邸では『エアサイクル工法』を採用。これは外壁に設けた通気層に空気を流すことで、湿気やカビを防ぎ、室内の温熱環境を整える仕組み。住み手の健康もサポートしてくれる強い味方だ。
落ち着きのある玄関ホールからリビングに入ると、広々とした空間が出迎えてくれる。片流れ屋根の形状を活かした吹き抜けと爽やかな木の香りが心地いい。「今はみんなが同じ場所で過ごしていますよ」と嬉しそうに話すご夫婦。団らんの舞台となるLDKは間仕切りのないワンフロア。家族が自然と集まるよう、あえて子ども部屋は小さくした。代わりに、リビングと続き間になった家族共有のワークスペースを用意。子どもたちもご主人も、帰宅後はここにカバンなどを置いてリビングでくつろぐ流れを作った。キッチンは家族とおしゃべりしながら作業ができる対面式。「子どもたちが近くで遊んでくれるから安心」と奥様。キッチンと水回りをつなぐ動線はコンパクトにまとめ、スムーズな家事を実現している。
以前の家では休日ごとに外出していたというOさん家族。「居心地が良くて、うちから出たくないです」の言葉が、家づくりの満足度の高さを物語っている。
【松建(しょうけん)/鹿児島】